「何もないところでつまずいた」「とっさに踏ん張れなかった」——年齢を重ねると、多くの方が感じる変化です。実はこの「ちょっとしたよろけ」こそ、寝たきりの入り口になる大腿骨骨折のいちばんの原因です。
この記事では、転倒と骨折のデータ、転倒の背景にある筋力低下、そしてピラティスで体幹と足腰を鍛える転倒予防のアプローチを、整形外科専門医の監修で解説します。
この記事の要点
- 大腿骨の付け根の骨折の約8割は「立った高さからの転倒」で起こる(全国調査・90歳以上では約9割)※1
- 「骨折・転倒」は介護が必要になる原因の第3位※2
- 筋力低下があると転倒リスクは約4.4倍※3
- ピラティスは高齢者のバランス能力を改善することがランダム化比較試験のメタアナリシスで示されている※4
- マシンピラティスは負荷を細かく調整できるため、体力に自信のない方でも始めやすい
大腿骨骨折の約8割は「ふだんの転倒」から
厚生労働科学研究の全国調査では、大腿骨近位部骨折(脚の付け根の骨折)の受傷原因は「立った高さからの転倒」が約80%で最多、90歳以上では約90%でした※1。交通事故でも転落でもなく、室内でよろけた・玄関でつまずいた、という日常の転倒がほとんどです。
そして厚生労働省の2022年国民生活基礎調査では、介護が必要になった原因の第3位が「骨折・転倒」(13.9%)※2。つまり、転倒を防ぐことは、そのまま「介護を防ぐこと」につながります。
なぜ転ぶ?——筋力低下で転倒リスクは約4.4倍
転倒の危険因子を集計した研究レビュー(Rubensteinら)では、筋力低下がある人の転倒リスクは約4.4倍※3。バランス障害や視力低下などの因子と比べても、特に影響の大きい因子です。
ポイントは、転倒は「つまずくこと」ではなく「つまずいた後に立て直せないこと」で起こるということ。
- 太もも・お尻の筋肉 → 踏ん張る力
- 体幹(お腹・背中)の筋肉 → よろけた体を立て直す力
この2つが落ちると、若い頃なら何でもなかったつまずきが、そのまま転倒になります。ご自分の状態が気になる方はロコモ度チェックの記事も参考にしてください。
ピラティスで何が変わる?——研究でわかっていること
ピラティスは、体幹を安定させながら手足を動かす運動です。高齢の方を対象にした研究では、次のことが報告されています。
| 項目 | 研究でわかったこと |
|---|---|
| バランス能力 | 20研究のシステマティックレビューで静的・動的バランスの改善(効果量0.65)※4 |
| 移動能力 | 12のランダム化比較試験のレビュー(702名)で有意に改善※5 |
| 転倒への恐怖感 | 同レビューで有意に低下※5 |
「転ぶのが怖くて動かない → さらに筋力が落ちる」という悪循環を断ち切るうえで、恐怖感の低下は大きな意味があります。
一方で、転倒の回数そのものを減らせるかについては、まだ質の高い研究が十分ではありません。「ピラティスをすれば転ばない」とは言えませんが、転倒の主要なリスク因子である筋力・バランスに働きかけられることは研究で示されています。
マシンピラティスが「体力に自信のない方」に向く理由
Studio NEXTEのマシンピラティス(リフォーマー)は、スプリングの強さで負荷を細かく調整できます。
- 寝た姿勢・座った姿勢から始められる(転倒の心配をせずにトレーニングできる)
- マシンが動きをガイドするため、運動が苦手でも正しいフォームになりやすい
- その日の体調に合わせて負荷を変えられる
さらにNEXTEは、整形外科・美容外科 上野医院の医師が監修するスタジオです。膝や腰に不安のある方、骨粗しょう症で運動に注意が必要な方(例:背中を丸める動きを避けて伸ばす動きを中心にする)も、医学的な視点を踏まえたプログラムで進められます。
詳しくは「50代・60代から始めるピラティス」「整形外科医がピラティスをすすめる3つの理由」もご覧ください。
よくある質問
Q1. 70代でも始められますか?
はい。高齢の方を対象にした研究でも安全に実施されており、マシンで負荷を調整しながら体力に合わせて進めます。当スタジオにも60代・70代の会員様が通われています。
Q2. 転倒予防には週何回くらい通えばいいですか?
研究では週2〜3回の実施が多いですが、週1回でも継続することで変化を感じる方は多くいらっしゃいます。詳しくは「ピラティスは週何回が効果的?」をご覧ください。
Q3. 骨粗しょう症と言われています。運動しても大丈夫ですか?
多くの場合、適切な運動はむしろ推奨されます。ただし避けたほうがよい動きがあるため、主治医にご確認のうえ、体験時にお申し出ください。骨密度の検査や治療は監修元の上野医院(整形外科)でも受けられます。
Q4. 運動がまったく苦手でもついていけますか?
マンツーマンのパーソナルレッスンなので、周りと比べる必要はありません。マシンが動きを助けてくれるため、「運動が苦手な方ほどマシン向き」です。
まとめ|転ばない体づくりは、今日がいちばん若い日
大腿骨骨折の約8割は日常の転倒から。そしてその背景には筋力低下があります。体幹と足腰は、何歳からでも鍛えられます。「最近つまずきやすい」と感じた今が、始めどきです。
Studio NEXTE(長野市三輪・上野医院となり)
初回体験(30分・無料)を受付中です。
お電話でのご予約・ご相談: 026-235-3514
LINEからもご予約いただけます。
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この記事の監修
整形外科・美容外科 上野医院 医師 上野琢郎(日本整形外科学会認定 整形外科専門医/日本人工関節学会 認定医)。Studio NEXTEは上野医院の医師が監修するマシンピラティススタジオです。
参考文献
※1 厚生労働科学研究「大腿骨頚部骨折の発生頻度および受傷状況に関する全国調査」: https://mhlw-grants.niph.go.jp/project/4143
※2 厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」: https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa22/dl/14.pdf
※3 Rubenstein LZ. Falls in older people. Age Ageing. 2006: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16926202/
※4 Sampaio T, et al. Healthcare (Basel). 2023: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10706653/
※5 da Silva LD, et al. Front Med. 2021: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8440877/
最終更新日: 2026年9月3日


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